※この記事はサイトの内容にあわせてコミック関連のものに限定してお話しております。ですので、書店で取り扱うもの全般でいう「委託」「買切」とは多少説明が違っておりますことをあらかじめお伝えしておきます。

「委託」とは、文字通り書籍の販売を書店などに委託するという意味です。そこにおいて重要なのは販売形式として再販制度に基づいていて、在庫にしていても割引は店頭においては基本的にできず、また任意に返品をすることが可能である。

「買切」とは、店側が出版・取次から商品を買取って販売する(つまりは一般的な流通と同じ手法)形をとっており、この場合は基本的に返品は出版社の了解とそれなりの理由が必要なはずである。ただし、店側で買い切っているために不良在庫の処理のために値下げをすることが可能である。


圧倒的に「買切」の商品よりも「委託」の商品が多いのが書店の大きな特徴なわけですが、「買切」にするか「委託」にするかというのは基本的には出版社側の判断です。「買切」商品はよくコミックの限定版だったり、デアゴスティーニのワンテーマ誌において16号以降がそうであったり、そういったことがあります。

コミックの限定版では「委託」と「買切」が混在していることがあったりします。最近だと「もやしもん6巻限定版」が「買切」商品でした。あと、タマ姉のマウスパッドで話題だったあの雑誌も買切だったと思います。一方、先日発売した「みなみけ5巻」の限定版は「委託」扱いです。

「委託」商品は書店も強気でいけますので、出版社がノリ気であればそれなりの数を確保しようとします。しかし、「買切」商品だと不良在庫の発生を恐れて予約者以外の当日店頭分はあまり確保しません。これが一番の違いであり、アキバや日本橋といった需要の多い地域での供給不一致(瞬殺とよばれる現象)が発生するわけです。担当者が予測を立てるのは結構難しかったりします。



・・・なんでこんなことを突然話し出したかというと、上記にも出てきた「みなみけ5巻限定版」が売れ残ってるからだったりするんですけどね。複数で来店されたお客様たちが

A「みなみけ買うの?」
B「まだ新刊買ってないんだ。」
C「じゃあ限定版にすれば?」
B「イラネーヨw」
C「なんで?」
B「いまさらおかわりの1話見てどーすんの。冬樹氏ねw」
A「www」
B「www」
C「www」

なんていう会話をすぐ横でしているもんだから、本来なら残念に思わないといけないのかもしれないけど、個人的に「禿同」な内容でツボに入ってしまって品出しをする作業中だったのにも関わらず笑いを隠すのに必死だったからなんですけどね(^^;